【高校 政治経済21】「経済」の定義について詳しく解説

今回から「経済」編です。経済というのはあまり身近には感じませんが、それでも僕らの生活とは切っても切り離せないものになっているでしょう。ということでその遠いようで近い存在の「経済」とはどのような学問でどのような形をしているのか考えてみましょう。

経済活動の基本概念

経済とは何か

経済とは、私たち人間が持っている限られた資源(お金・時間・労働力など)を使って、自分たちの様々な欲求を満たすためにモノやサービスを「生産」し、それを「分配」し、最終的に「消費」する、という一連の活動のことです。これは難しく聞こえるかもしれませんが、実は私たちの日常生活のあらゆる場面で経済活動は行われています。

例えば:

  • コンビニでお弁当を買う → これは「消費活動」です。自分の欲求(空腹を満たしたい)のためにお金という資源を使っています。
  • アルバイトをして収入を得る → これは「生産活動」です。自分の労働力(時間と技術)を提供して、その対価としてお金を得ています。
  • 銀行に貯金をする → これは「分配活動」の一種です。今すぐ使わないお金を将来のために配分しています。

これらすべてが経済活動なのです。私たちの日々の生活そのものが、実は経済活動の連続と言えるでしょう。経済学はこうした身近な活動を体系的に研究し、より効率的で豊かな社会を実現するための学問なのです。

希少性と選択の問題

経済学で最も重要な考え方の一つに「希少性(きしょうせい)」があります。希少性とは、簡単に言うと「欲しいものは無限にあるけど、それを手に入れるための資源(お金・時間・物など)は限られている」という現実のことです。

たとえば、皆さんが1000円のお小遣いを持っていて、800円のゲームと500円の本、600円の映画チケットが欲しいとします。全部買うには1900円必要ですが、持っているのは1000円だけ。ここで「選択」が必要になります。

実際の生活でも、皆さんは以下のような選択に日々直面しているはずです:

  • 限られたお小遣いで欲しいものを全部買えない → 何を買って、何を諦めるか選ばなければなりません
  • 勉強と部活と遊びの時間配分に悩む → 24時間という限られた時間をどう配分するか選択が必要です
  • 将来の進路を決める際の様々な選択肢 → 自分の人生という限られた資源をどの道に投資するか選ぶ必要があります

この「限られた資源をどう使うか」という選択の問題こそが、経済学の本質なのです。経済学は「希少性の中での最適な選択」を考える学問とも言えるでしょう。

機会費用の考え方

希少性があるからこそ、私たちは様々な選択を迫られます。そして選択には必ず「機会費用」が伴います。これは経済学の中でも特に重要な概念の一つです。

機会費用(きかいひよう)とは、「あるものを選んだ時に、諦めなければならなかった別の選択肢の価値」のことです。つまり、何かを選ぶということは、同時に別の何かを「あきらめる」ことでもあるのです。

簡単な例を見てみましょう:

  • あなたが土曜日の午後に、映画を見に行くか勉強するか迷っているとします。映画を選んだ場合の機会費用は「勉強して得られたはずの知識や成績向上」になります。お金だけでなく、使った時間で得られたはずの価値も機会費用なのです。
  • 大学進学を選んだ場合、その機会費用は「すぐに就職して4年間で得られたはずの収入」です。大学の学費や生活費だけでなく、働いていたら得られたはずの給料も含めて考える必要があります。
  • 1000円を持っていて、ゲームを買うか食事に使うか迷っている場合、ゲームを買えば「おいしい食事を楽しむ満足感」が機会費用となります。

ここで重要なのは、機会費用は「目に見えないコスト」だということです。レシートには書かれませんし、家計簿にも記録されません。でも実際には存在するコストなのです。

賢い選択をするためには、「表面上のコスト」だけでなく、この「隠れたコスト(機会費用)」も考慮する必要があります。「このケーキを買うために諦めるものは何か?」と常に考えることで、より賢い選択ができるようになります。

日常生活でも「これをやる代わりに何を諦めているか」を意識してみると、自分の選択の本当のコストが見えてくるでしょう。スマホを見る時間、友達と遊ぶ時間、勉強する時間—それぞれの選択には必ず機会費用が伴っているのです。

以上の概念は経済学の基礎であり、これからさらに発展的な内容を学ぶ上での土台となります。これらを念頭に置きながら生活してみましょう。

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